MARCH 8, 2021

ゼロパーティデータについて、考えてみた

こんにちは!渡邉です♪

最近はもっぱら、データ・プライバシーについて熱く語っていますが、その中でも重要な考え方がゼロパーティデータです。

まだ定義が曖昧な感じがするので、本日のブログでは、私なりの整理を共有させていただければと思います。

◆ゼロパーティデータはバズワードか?

ゼロパーティデータという言葉自体、良く耳にするようになってきました。なので「また、これ、新しくバズワードうまれちゃったんじゃないの?」と感じられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
個人的には、ゼロパーティデータ自体はバズワードではないけれど、【ポストクッキー時代の】とくっつくとバズワード感が増すな、と感じています。

なぜか?

– まず、ポストクッキー時代というのが、裏返すとクッキー時代を前提としている印象を受けること
– ポストクッキー時代のゼロパーティデータ活用、といってしまうと、3rd パーティクッキーの代替案としてゼロパーティデータを捉えているように聞こえること

というのが理由だと思います。

と、書いておきながら、実はこのタイトルで、つい先日登壇させていただきました。笑

でもね、これ、わざとなんです。
ゼロパーティデータ「活用」っていう姿勢は、いかにも企業が主語で気持ちが悪いし、クッキー利用しまくりのアドテク黄金時代を前提にして話をすることも、企業目線だな、という感じがするということを、分かっていただきたかったのです。

本来はこうなる。

この視点が前提にあっての「ゼロパーティデータ定義」だと思っています。

◆ゼロパーティデータの定義

さて、基本に戻ってみましょう。
ゼロパーティデータはフォレスターリサーチ社が2018年に提唱した言葉で、詳細な調査レポートを購入することもできます。

https://www.forrester.com/report/An+Illustrated+Guide+To+Collecting+ZeroParty+Data/-/E-RES161015

フォレスターリサーチ社によると、以下のように定義されています。
Zero-party data (ZPD) is that which a customer intentionally and proactively shares with a brand. It can include preference center data, purchase intentions, personal context, and how the individual wants the brand to recognize her.

消費者が「意図的」に「自発的に」企業に提供するデータのこと
プリファレンスセンター(いわゆるマイページでの設定)で消費者が選択した内容や、購入意向、個人的な背景、またブランドに認識してもらいたい自分像などが含まれます。

範囲が曖昧に感じられるかもしれませんね。

アンケートデータなの?
はい、それもゼロパーティデータに含まれますが、それがすべてではありません。

キャンペーン参加のための、ハッシュタグ付きのつぶやきは?
それも、ケースによってはゼロパーティデータになります。

ですが、このデータがそう、このデータは違う、と近視眼で分類するのはナンセンスです。馴染みの深い1st partyデータ、2nd partyデータ、3rd partyデータとの違い
との違いから見ていきましょう。

◆1st partyデータ、2nd partyデータ、3rd partyデータとの違い

1st partyデータ:自社が収集する顧客のデータ
2nd partyデータ:別の事業主が収集する、彼らの1st partyデータから、部分的な提供を受けたデータ
3rd partyデータ:データプロバイダ企業が収集するデータ

このような定義になるかと思います。
対して、
ゼロパーティデータ:顧客が意図的に企業に提供するデータ
です。

一番の違いは、だれが主語になっているか、ということ。
データは誰のものなのか?という視点の違いです。

◆結局のところ、ゼロパーティデータとは

テクノロジーが進化し、事業主が収集できるデータがどんどん増えていきました。分析手法も広がり、顧客像の解像度も上がりました。でもそれは、事業主が勝手にやったことであり、勝手に判断した顧客像。顧客からすれば、「私はそんな風に見られたくない」かもしれないのです。
ゼロパーティデータとは、顧客が望むデータの使い方はなにか?に寄り添う、耳を傾ける、というデータのあり方を示しているのだと思います。

くれぐれも、ゼロパーティデータは、同意ありの1st partyデータだから、企業が自由に使って良いデータである、と捉えないでくださいね。

ゼロパーティデータ強化に舵を切る、ということは、顧客ならびに生活者との向き合い方を改める=襟を正すという行為なんだとご認識いただければ幸いです。

BICP DATAでは、このような視点で企業のゼロパーティデータ強化支援サービスをご提供しております。お気軽に、ご相談くださいね!

WRITTEN BY: BICP DATA 渡邉桂子
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