DECEMBER 25, 2020

CMP (コンセントマネジメントプラットフォーム)ってなあに?その3

こんにちは!BICP DATA渡邉です。
弊社は本日が最終営業日です。
今月はブログでメンバー紹介を立て続けにさせていただきました。彼女たちも、これから一緒にブログを盛り上げてくれる予定なので楽しみにしていてくださいね!

さて、本日は先日のブログの続きを、年内の駆け込みでUPさせていただきました。 普通は年末の振り返りエントリになりそうなものですが、、、どうかお許しください!

前回はCMPは必須か?というお話について、「必ずしも必須ではないが、同意管理について検討することが必須であり、その検討プロセスにおいてなんらかのシステムを導入したほうが、メリットがあるケースが多くなる」と書かせていただきました。 
その上で、ブラウザクッキーを制御することを目的とした狭義のCMPについては、必ずしも必須ではないと考えています。  CMPツールの主な機能を整理してみました。 

CMPツールの主な機能

 ①サイト訪問者に対し、データ利用の同意を求めるバナーを表示させる

 これは、CMPというと多くの方が最初に思い浮かべるPOP UPバナーのことです。
GDPRではPII情報にはcookieが含まれるため、同意を取るためのツールとしてCMPを導入することはある意味必須といえますが、日本ではPII情報にcookieは含まれないため、そこまでの導入の必要性は高くないといえます。改正法においても同様です。
つまり、わざわざPOP UPで見せる必要はないのです。
コレ、結構大切なポイントだと思っています。最近ウェブサイトに訪問した際にこういったPOP UPが出てくることが多くなってきたので、「なんだか、うちも対応しなきゃいけないのかな」と思われる担当の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際は、そんなことはないですし、改正法に対応するためにPOP UPバナーを出しましょう、と言われたら、ちょっと警戒してください・・・。

 では、実装されている企業さんは、なぜやってるのか?想定される理由として考えられることの1つは、海外でもビジネスをやられているケース。GDPR下では必須なので、グローバルで機能を踏襲しています。それ以外のケースとしては、プライバシー対応に積極的であるという姿勢を見せたい企業さんかなと思います。プライバシー問題に対して能動的に対応できることは素晴らしいと思います。(正しく実装できていれば、ですが)

 ②データの利用目的別の同意・拒否を可能にする

こちらは、データ利用の目的ごとに、同意・拒否を選べるコントロールパネルのような機能です。データ利用の目的の分類の仕方については、IAB準拠・非準拠という分け方ができ、ソリューションプロバイダによって違いがでるところです。 

同意・拒否選択のUIイメージ 左からSourcepoint(DAC), Webtru(DataSign), Dooi (Mydata Intelligence)

  ③④データの同意ステータスを自社・外部DBに連携させる

顧客の選択した同意・拒否のステータスによって、企業は施策を変更しなくてはいけません。CMPツールと各社パートナーとの連携状況、今後の予定などを確認しましょう。各社まだまだこれから、といったところなので、現時点で連携が多いということは、選定における差別化要因にはならないかもしれませんね。 
 

⑤同意・拒否の状態を可視化する

同意ステータスのダッシュボードですね。この機能はソリューションプロバイダによって有・無が分かれます。ビジュアライズする必要があるのかどうか?そのソリューションがだれのためのものかという設計思想に関わるお話です。

cookie利用に限定していえば、その同意率が在庫ボリュームとなる媒体社さんにとっては大切な機能になりそうです。そうではない事業者さんの場合はあまり必要な機能ではないでしょう。
ただし、対象をcookieだけではなく顧客会員情報全般に広げるのであれば、その同意率はエンゲージメント指標としてしっかりとモニタリングするべきものとなります。

 ⑥自社サイトのタグ・cookieをスキャンし、オプトアウトリストを自動生成する

 こちらの機能。実はこの機能が、CMP導入モチベーションの本命な気がしています。まず、これがなにかというのは、DataSignさんのプライバシー通知のイメージをお借りしてご説明しますね。
ドメイン毎に、利用サービスを検出し、プライバシーポリシーへのリンクとオプトアウトページへのリンクを自動生成する、という機能になります。

 DataSign社提供のWebtruというツールでURLを入力すると

 ドメイン内をクローリングし、cookieを利用したサービスを検出、自動でプライバシーポリシーとオプトアウトリンク含めた一覧にしてくれるというものです。 

 そもそもなのですが、自社サイトでどれだけのサービスを利用しているのか、どれだけのタグが入っているのか、正確に把握されていない企業さんが多いものです。
ワンタグといった便利なソリューションが登場してからというもの、タグの出し入れの自由度が高まりました。その分、担当が変わったりすると誰が何の目的でいれたのかわからないタグが残ってしまう現象が増えました。ただ、サイトの挙動や施策に悪影響を与えたら困るということで軽率に撤去するわけにもいかず、何年も前のタグが残されたままになったりします。

まずは、タグ管理体制をしっかり整備するところからのスタートになるかと思いますが、この「自動化」機能は明らかに人的工数削減・エラー減に貢献するのではないかと思います。

⑦アクセス元のIPにより、同意取得のバナーを出し分ける

記載の通り、IPアドレスでPOP UPバナーに記載している内容や言語、そもそもバナーを出すかどうかもコントロールができる、グローバル対応が必要な企業には必須の機能です。  

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CMPの主な機能についての説明は、以上になります。必須ではないけどあればベター、とお伝えした背景についてご理解いただけたでしょうか?  

再掲になりますが、 必須なのは、

『同意管理について考えること(顧客体験設計の一要素として)』

であって 『同意管理システム』ではありません。  

ですが、同意管理システムを検討することは、上記のような大切な課題を引き出してくれるので、その意味では非常に大切な1ステップだと思います。  

最初の一歩を踏み出すことが、大切

来年はゼロパーティデータに関してもっとブログを書いていきたいと思います。 今年もお世話になりました~!お世話になったみなさま、どうもありがとうございました。

WRITTEN BY: BICP DATA 渡邉桂子
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